認知症と向き合い、もがく日々の記録。

認知症になった母と向き合う日々を綴ります。

あ~ぁ...やってしまった。

今までどんなに理不尽な事を

言われても、

病気が言わせてる事と我慢してきた。

 

兄が入院してから

毎日毎日、同じ内容の母からの電話に

疲れきっていた私は

今日も何とか乗りきろうと

30回近い電話に出て対応していた。

 

母からまた着信。

『お兄ちゃんから電話あったみたい。』

私は毎回母がそれを言う度に

『兄ちゃんは手術して、傷口が痛いから

まだたくさんは動けないの。

電話も病室では出来ないから

移動しなきゃいけない。

電話が鳴った時はもちろん出れば良いけど

タイミングが合わなくて出られなかった

時は、かけ直さずに

次にかけてきてくれるまで待ってあげてね。』

そう何度も説明してきたし

メモも貼り付けてある。

それなのに、

『電話に出ちゃいけないって言うから

出なかった。何で母親なのに

息子に電話しちゃいけないのよ!』と

言い出した。

 

もちろん私は電話に出るななんて

一言も言ってない。

タイミングが合わず、不在着信が

残っていた時は「かけ直さないように」と

言っただけだ。

そう母に言うと

『だったら最初からそう言えば

良いじゃないか!』とキレ出す始末。

 

色んな事が重なってなければ

スルーも出来たが

積もり積もったストレスと兄の体の心配と

金銭的な問題でとっくにキャパオーバー

だった私はとうとう我慢出来なかった。

 

『最初からずっと説明してるよ!!

何回も何回も!!

母ちゃんが忘れちゃってるんだよ!』と

怒鳴ってしまった。

 

やってしまったと思った...。

 

でも耐えられなかった。

 

私は兄に自分から電話はかけていない。

やり取りはメールで、

それを見た兄が返信をくれるか

電話をくれるかを待っているのだ。

それも母にはずっと説明している。

すっかり忘れてるけど。

 

母はメールのやり方を忘れてしまったので

送る事が出来ない。

だから電話するしか術がない母が

『電話をかけないように』と

言われた事に納得がいかないのもわかるが

色々忘れても『兄が心配』という気持ちが

ベースにあるのだから

兄に負担がかからないようにという風に

思ってくれたら良いのに

声を聞いて『大丈夫だよ』という言葉を

言って欲しいという自分の欲求の方が

勝ってしまってるようだ。

そんな風に思うのはスゴく嫌な考えだけど

母は昔から、どんなことでも不安になると

父や兄や私に

『大丈夫かなぁ、大丈夫だよね』と

聞いてくることがあった。

 

ペットを病院に連れて行く時も

心配なら自分も行って先生の話を

聞けば良いのに

帰って来て説明する父や兄に

質問攻めをして『大丈夫だよね』と

確認したがる。

そんな事がホントによくあった。

 

私も今、毎日の電話で何度も大丈夫だよねと

聞かれて正直うんざりしている。

こっちも不安なんだから聞かないでよって

言うのを堪えながら対応してるところに

訳のわからんイチャモンをつけられて

とうとうキレて怒鳴ってしまったが

もぅ言ってしまったものは仕方がない。

 

ただ、私に怒鳴られても

母がショボンとする様子はなく

最後までキレていたので

電話後ひとしきり怒って

一晩寝たら多分忘れるんだろう。

一緒に暮らす兄が声を荒げてしまった時も

次の日はケロっとしていたらしいから。

 

怒鳴ってしまった私は

罪悪感でいっぱいだけど

何事もなかったように

明日も1時間以上かけて実家に行くのだ。

 

私が今、病むわけにはいかない。

割りきってケロっとしてやる。

それしかないんだ。